突然だが、私は虫が大嫌いだ。
ゴキブリとかカマドウマとか、本当に勘弁してほしい。
なんなんだあの嫌がらせのようなキモいフォルムは。
あんまり家に出没することはないのだけれど、ごく稀に黒いあんちくしょう(ゴキブリ)が出現した場合、お恥ずかしい話だいたいおかんに退治してもらう。
しかし、家に私1人しかいない場合、やむをえず戦わないといけない。
(放っておいたら、「いつ出現するかわからない」と気になって何も手につかなくなってしまうので)
その場合、雄叫びをあげながらスリッパや傘で一瞬で撲殺することにしている。
(ゴキジェットがうまく身近にあればゴキジェットを使う)
「キモい」と脳が認識する前に、気合いで一瞬で殺すのだ。
ガッツ並に恐怖を怒りで塗り潰す感じだ。
で、何が言いたいかと言うと、皆さん、蝉って結構怖くないですか?
私は団地住まいなのですが、今の季節、よく廊下に「ポトッ」と蝉が落ちているのです。
で、あいつら絶対死んだフリしますよね?
どんなに死んだように見えても絶対、もう100%生きてる。
裏返ってピクリともしないから「あ、こりゃ死んでるな」と思って安心しきって横を通り過ぎようとすると、「バチバチバチバチ!!!」ともの凄い勢いで動き出すので、私はいつも「ほぎゃー!!!」ってなる。
ゴキとかと違って別に見た目はそんなに気持ち悪くないし、子供の頃はなんともなかった(むしろ好きだった)のになあ。
団地の壁や天井にピンボールのように乱反射して、まるで寄生獣の後藤のような動きで襲いかかってくるので、思わずビクってしまうのですよ。
そして、どんなにソローリ、ソローリ、と足を忍ばせてゆっくり通り過ぎようとしても、絶対、これももう絶対100%気付かれて「バチバチバチバチ!!」ってなって「ほぎゃー!!!」ってなる。
そんなこんなでさすがに最近は私も学習して、もう奴らには騙されなくなった。
今日も例によって廊下に「ポトッ」と落ちていたのだが、もう慌てない。
「フン、どーせ生きてるんだろ?・・・で、近づくと後藤の動きだろ??もう騙されないゼ!!」
身構えてダッシュで横を走り抜ける。
案の定「バチバチバチ!!!」っとえらい勢いで動きだしたが、わかっているからビビらないし、一瞬で通過するから体当たりも食らわない。
「ハッ!!マヌケだぜェッ!!!もうおまえら虫ケラなんかにゃ騙されねーよ、バーカバーカ!!!」
・・・と、ちょうど走り抜けたところで上の階に住んでいるヤンキーとはちあわせた。
勢い余ってぶつかりそうになるが、そこは平静を装って
私「こ・・・こんちは」
ヤンキー「あ・・・ども」
・・・いかん、あきらかに怪訝な顔をしてたなあ・・・。
蝉にビビってダッシュしてたの気付かれてたクセーなあ。
うーん・・・これだから虫は嫌いなんだよ・・・。